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介護職の介護職による介護職のためのブログ

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介護職がミスをしないように心がける事とミスをした時の対応

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どんな仕事をしていても、多かれ少なかれミスはあるものです。特に人手不足と重労働だと言われる介護の現場の中では、忙しさでミスの出る恐れがあるとも言われています。

皆さんの中にも、普段なら絶対しないようなミスをしてしまい、落ち込んでしまったという経験が1度や2度はあるのではないでしょうか?

またミスをしてしまった後に、気持ちをどうやってきりかえていますか?今回は介護の現場で、ミスが起こる原因やその対応方法について考えてみたいと思います。

介護の現場の中で介護職がミスをしてしまう原因(要因)と、ミスをした時の対応を考える

高齢の利用者さんのケアをする介護の現場では、ミスやトラブルのもとになるものが、思わぬ所に潜んでいると言われています。介護職は、どんな時にどんな原因でミスをしてしまうのかを常に考えておくことも大切なことです。

そして個々職員が起こしてしまったミスやトラブルなどの情報を共有し、その傾向や原因を明らかにし、十分な対策を取る必要性があります。

利用者さん本人に原因がある場合

介護職は、基本利用者さんの病状や身体状況(ADL・IADLなど)を正確に把握しながらケアにあたりますが、その利用者さんの状況には、日々変化があります。そのため、時に利用者さんのケアを行う中でのミスが起きてしてしまうこともあります。

⇒ミスが起きてしまった場合の対応:当日の利用者さんの体調や状況(健康・身体)をチームで共有すること、また利用者さんの能力を理解した上で、適切な介護にあたっていたかを検証することが大切です。

介護する側に原因がある場合

介護職は、どうしても人手不足や重労働の中で、疲労はもちろんストレスや不満が多いと言われています。精神的に余裕がない時や体調不良の時には、ちょっとした気のゆるみ、集中力の低下などが起こり、ミスへつながりやすくなります。

⇒ミスが起きてしまった場合の対応:まずはしっかりとその状況を報告をするとともに、そのミスの要因になったものを十分に検証をするとともに、今後の予防策をチーム全体で共有しておくことが重要です。

介護が行われる環境に原因がある場合

介護職のミスは、利用者さん本人や介護をする職員が原因だけではありません。環境整備がしっかりできていない施設、またヘルパーさんが自宅で援助する場合に、介護をするのに適さない環境の中で業務をしなければならないこともあります。そういう中で、不安を抱えながら援助した結果、ミスにつながってしまうこともあります。

⇒ミスが起きてしまった場合の対応:ミスが起きた場所の環境や状況をしっかりと確認し、必要に応じ施設や住環境を整えることも検討します。また日頃からミスが起こりやすい場所や状況等を職員全体で共有することも必要です。

ミスを通して学んだ事

ある訪問介護事業所で10年の経験を持つ、ヘルパーのAさんの体験談を紹介します。身長が147㎝の小柄なAさんでしたが、これまで様々の自宅を訪問し、数多くの重介護の利用者さんを介護してきました。自分が小柄なだけに、身長の高く体重の重い男性の介護には、時に不安があったものの、ベテランということもあり「不安がある」とは言い出せないでいたそうです。

しかしある時、90キロ以上ある男性利用者さんの外出先での車いす介助の際、急に膝の力が抜けてしまったその利用者さんを抱え、そのまま動けなくなり、通りかかった人の手を借り何とか車椅子に座らせたことがあったそうです。

その時たまたま通りがかった若い男性が助けてくれたことで、大事には至らなかったのですが、そのミスを機に、自 分の体格では不安な介護があった場合には、必ず職場に声をあげチーム全体で介護方法を話しあったり、どうしても女性では困難な場合には、男性ヘルパーを派遣するなどの対応策を検討するようになったそうです。

まとめ

介護職の現場で仕事をしていて「私は絶対にミスをしない」という人はまずいないと思います。多くの人は、ミスをして自己嫌悪になってしまったという経験を、次に活かしながら日々頑張っているのではないでしょうか。

実際ひとつのミスから、学べることもたくさんあります。逆に怖いのは、ミスが起きてもその後の対応策が全く検討されず同じミスが繰り返される事です。小さいミスが、大きな事故につながる危険性もあることを常に念頭におくことが大切です。