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ベテラン介護職は重宝される?今から転職しても遅くない?

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介護業界は他の業界と違って、本当に様々な職員が働いています。年代や性別、働き方の違いはもちろん、長い経験を持つベテラン、全く違う業種から介護業界に転職してきた未経験者、既に介護福祉士などの資格を持った新卒者や他の職場ですでに経験を積んでいる人など・・・

こういう複雑な人間関係の中、介護の現場は常に職員同士のチームワークが不可欠であり、そういう職場内で期待されるのがベテラン介護職とも言われています。今回は介護業界でベテランと呼ばれる人達についてまとめてみました。

40代を過ぎてから転職しても遅くないのが介護職

一般的には「40~50代になると転職活動が長期化するため、スムーズに転職したい場合には30代の間に・・・」とよく言われています。実際多くの業界では、専門的なスキルがない限り、40~50代からの転職というのは、非常に厳しい状況です。

しかし人手不足が深刻な社会問題となっている介護業界では、逆に40代以上のベテラン介護職が重宝されることも多々あります。

ベテラン介護職が重宝される理由

多くの介護施設や事業所としては、即戦力になるスキルや経験を持つ、比較的年代の高いベテランと呼ばれる介護職を積極的に採用したいという現状があります。何故介護業界では、ベテラン介護職が重宝されるのでしょうか。その理由を考えてみました。

★介護職としての経験やスキルがある
⇒介護の現場では、無資格や未経験で働くことが可能な職場もありますが、やはり経験やスキルが重要だと考えられています。ベテラン介護職の中には、介護職としての経験を積む中で、介護関連の資格を取得し、スキルアップしている人もたくさんいます。また利用者さんとの対応の中でも、長い人生経験が活かされる場面も多くあります。

★柔軟な対応ができる
⇒高齢の利用者さんのケアをする中で、日々様々な事が起こる介護現場。時に緊急対応が必要な場合でも、経験豊富な介護職であればその状況を客観的に判断し、柔軟に対応ができます。

★新しい職場に転職しても、仕事に慣れるのが早い
⇒どんなにベテランの人でも、転職というのは色々な意味で労力を使います。同じ介護業界でも、施設や事業所、また職種によって仕事のやりかたはみな違うと言っても過言ではありません。その中でも、ベテラン介護職であれば、今までの長い経験から、違う職場の環境や業務の流れをつかみ、少しでも早く新しい仕事に慣れることが期待できます。

ベテラン介護職のあるべき姿を学ぶ

あるサービス付き高齢者住宅で働く介護職のSさん(30代・男性)の話を紹介します。これは、Sさんの職場にベテラン介護職が転職してきた時の話です。3年前に新規開設した自分の施設では、介護福祉士の資格取得を目指している若い職員が多く働いています。みな経験が少ない分、チームワークでカバーしながら日々業務をしています。

もちろん介護福祉士の資格を持つ先輩職員達も、みな30代で、日々の多忙な業務の中で後輩の指導等もしてくれているため、常に大変さが伝わっていました。そんな中、この施設に他の介護施設を定年退職した60歳の大ベテランが転職してくることになったのです。

介護福祉士の資格を持ち、長年に渡り、特養施設で働いてきた人が入職するということで、施設中大騒ぎになるとと もに、今までの職場の雰囲気が一変してしまうのではないかという新たな不安が湧き上がっていました。

もし今まで自分達が実践してきた介護方法や価値観を大きく否定されたら・・・今までと違う指導をされたら・・・すぐ怒られるのでは・・・みんなの不安は募るばかり。しかしみんなが抱いていた不安も、そのベテラン職員の入職時のあいさつで、すぐに解消されることになったのです。

あまり細かく覚えてはいませんが、次のような内容でした。「介護は人が人をケアする仕事。その手順や業務の流れが決まっていても、具体的なケアのやり方は、利用者さんのその日の状況に応じて臨機応変に対応することが大切です。だから、私よりこの施設の利用者さんの事ををよく知る皆さんのやり方を学ばせてもら いながら、少しでも早く慣れていきたいと思います。ただし、年齢だけは利用者さんの方に近いので、もしわからないことがあれば遠慮なく聞いて下さい。」

それまで長いキャリアを積んできているはずなのに、そのことを全く口にも態度にも出すことなく、その後も自然に、職場の雰囲気や利用者さんにうまくなじんでいったのです。

半年経った今、若いスタッフ以上に明るく元気に業務をこなすこのベテラン介護職の後ろ姿を、私も含めたスタッフみんなが見て学ばせてもらっています。

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まとめ

介護職の需要は年々増え続けていますが、その中でもベテラン介護職は、どこの職場でも喉から手が出るほど欲しい人材だと言われています。それは、単に介護業界が人手不足だからということではなく、上記のようにその経験とスキルが大きく求められているのです。

他業界であれば、転職するには厳しいと言われる年代であっても、介護業界であれば、問題なく転職は可能です。しかしその一方で、ベテラン介護職との人間関係に悩み、それが原因で離職するという話も決して少なくありません。

これから転職を検討しているベテラン介護職には、自分のスキルや経験を活かせる職場を選ぶとともに、転職先の職場にうまく馴染みながら、是非楽しく働いてほしいと思います。