カイゴSHOCK

介護職の介護職による介護職のためのブログ

カイゴSHOCK

【サービス提供責任者の体験談】実際に働いている人の声を聞いてみた

f:id:gachiribito:20180722213630j:plain

訪問介護事業所で働くサービス提供責任者は、ケアマネージャーが作成したケアプランに基づき、訪問介護サービスの計画書を作成したり、ヘルパーさんの指導や管理を行います。

利用者さんやそのご家族、また事業所内で働く多くのヘルパー達との関わりはもちろんですが、ケアマネやその他関係機関の専門職との意見交換等をすることも多くあります。また状況に応じ、ヘルパーとして訪問介護の現場に出ることもあります。

今回は、そんな忙しい現場で働くサービス提供責任者の体験談を紹介します。

新人がサービス提供責任者に・・・

ある訪問介護事業所で働く20代のAさんの話です。自分は大学で福祉を学び、介護福祉士の資格を取得。そのまま大手の訪問介護事業所でサービス提供責任者として採用されました。

もちろん介護の現場は、学生時代の実習で経験しただけで、正直なところ介護保険制度の中身やヘルパーさんの援助内容等についてもしっかり理解できていない状態でした。そんな状況の中で、30代から70代までと幅広い年代の先輩ヘルパーさん達を前にどう対応していくのか、本当に不安でいっぱいでした。

そんな私の不安を察するかのように、上司から「とにかく習うより慣れろだよ!」と声をかけられたのです。その後は、できる限り利用者さんの援助に同行させてもらい、様々な現場で、おむつ交換から入浴介助、買い物、掃除、洗濯などの援助を行いました。もちろんそれと並行して、事務所内での書類作成や電話対応等できることを積極的に行いました。

何よりも自分が得意とするパソコンを、先輩ヘルパーさん達が教えてもらいに来るようになったことで、その距離が縮まったように感じています。そんながむしゃらな自分を、先輩ヘルパーさん達が認めてくれるようになったのは、入職後3カ月が経過する頃だったと思います。あれからもう5年が経過しましたが、ヘルパーさん達との関係も良好です。

仕事の忙しさに、疲弊することも・・・

社会福祉法人の訪問介護事業所で働くBさんの話です。私は、同じ施設の特養の介護員を経て今の職場に異動となりました。現在はサービス提供責任者の業務をしていますが、正直しんどいと思うことも多々あります。

ヘルパー達から毎日入る利用者さんの報告を聞いたり、問い合わせがあった場合には、すぐに対応しなければいけません。その報告や問い合わせの内容も「援助の時間に訪問したけど出ない・・・」「利用者さんの体調が悪い」などの緊急性のあるものから、「洗濯機がうまく回らない・・・」「調味料が切れているけどどうしたらいいか」といったものまで様々です。

また時には、家族からのクレームや苦情等もあり、その時の状況に合わせて自分で対応したり、担当ケアマネに連絡して対応してもらうこともあります。現在は、自分で訪問に出る日もありますし、ヘルパーが急に休んだ場合、調整が困難な場合には、休みの日でも出勤することも・・・特養の時も確かに大変でしたが、サービス提供責任者になってからも、毎日残業が続いています。

ヘルパーの調整にひと苦労・・・

サービス提供責任者として働き、15年以上のベテランのCさんの話です。ケアプランに記載されている援助内容に合わせ、ヘルパーを調整するのもサービス提供責任者の大事な仕事です。ケアマネから新規ヘルパーの依頼が入ると、すぐに調整を始めます。待ったなしで支援が必要な利用者さんもいるからです。

個々のヘルパーにも、介護の技術や得意不得意等それぞれに違いや特徴があるため、相性なども含む色々な調整をした上で、実際に訪問する担当ヘルパーを決定します。今現場の中で一番困っているのは、やはりヘルパーの人手不足の問題です。

介護業界の人手不足の問題は、訪問介護事業所も同様で、募集をかけてもなかなか人が見つからない現状が続いています。担当が決まるまでの間、自分がヘルパーとして対応することもあります。

まとめ

在宅の利用者さんの生活を支える上で、訪問介護のサービスは欠かすことができないサービスです。その中で訪問介護をまとめるサービス提供責任者の役割も重要です。

介護保険制度についても理解していなければならないこと、その上で訪問介護サービスの計画書や諸書類を作成したり、事業所で働くヘルパーの指導業務等も行なっていきます。大変な仕事ではありますが、ゆくゆくは在宅のケアマネを目指したいという人には、オススメの職種でもあると思います。

kaigoshock.hatenablog.jp