介護職員実務者研修とは?取得方法やメリット、体験談をチェック!
平成28年度より介護福祉士の受験に際し、3年以上の実務経験に加え、この介護職員実務者研修が義務付けられました。
今回は、この先介護福祉士の資格取得を目指す人はもちろん、介護の現場でしっかりと役に立つ知識や技術を身につけたい人のために、介護職員実務者研修についてまとめてみました。
介護職員実務者研修ってどんな資格?
平成25年度の介護の資格制度の変更に伴い、旧ホームヘルパー1級の資格の代わりに相当するものとして、この介護職員実務者研修ができました。
介護職員初任者研修が介護の基礎を養う研修だとすると、実務者研修は一歩進んで、より質の高い介護サービスを提供に必要となる実践的な知識と技術の習得を目指すものになります。
介護職員初任者研修を受けてからでないと受けられないの?
一般的には、介護職員初任者研修→介護職員実務者研修→介護福祉士取得という流れだと思いがちですが、介護職員初任者研修を受けていなくても(受けなくても)この介護職員実務者研修は受けることができるのです。
逆に介護職員初任者研修の資格を持っていれば、介護職員実務者研修を受講する際には、共通科目の受講が免除(130時間)されます。無資格の人が、効率よく介護福祉士の資格取得を目指すのであれば、最初からこの介護職員実務者研修を受けるのが、最短のルートだと言われています。
取得方法・日程
介護職員初任者研修の130時間を含めた450時間の研修は、実務経験のみでは習得できない知識・技術を中心に構成されています。従って上記で伝えたように、介護職員初任者研修の資格を持っている人が、介護職員実務者研修を受講する際には、共通科目の受講が免除(130時間)されます。
研修を受講するためには、通学や通信等の違いにより、取得にかかる時間やスケジュール等が変わってきます。実務者研修を開講しているスクールの資料等を見ても、働きながら受講しやすいよう、通信+通学等の様々な配慮がされているようです。
介護職員実務者研修の資格を取得すると、どんなメリットがあるの?
介護職員実務者研修の資格を取得することで、様々なメリットがあります。
- 学歴や年齢、経験等も問わないため、誰でも受講することができる
- 現場での経験を3年積めば、国家資格である介護福祉士の受験資格を得ることができ、さらなるキャリアアップの道が開ける
- 痰吸引・経管栄養の医療に関する知識を学ぶことができる
- 訪問介護事業所でサービス提供責任者になることができる
- 介護職員初任者研修の資格よりも、知識も技術もアップできる
- 職場によっては、給料アップだけでなく、資格手当てがつくところもある
資格取得者の体験談
介護職員実務者研修の資格を取得した人の声を聞いてみました。
- もともと介護の現場で経験だけはあったが、この実務者研修を修了したことで、無事目指す介護福祉士の資格取得ができた
- 訪問介護事業所で、サービス提供責任者として採用された
- 今まで無資格でずっと不安ばかり持って働いていたが、この資格取得後は、介護技術やケア方法だけでなく、利用者さんとの対応に対しても自信を持って働くことができている
- 他業界を辞め、介護労働安定センターが実施している離職者対象の職業講習として受講した。費用も無料でこの資格が取得できた。取得後は、介護の現場で働いている
まとめ
450時間という実務者研修の受講時間やその費用面などを考えると「正直厳しい」という声もあがっていて、その先にある介護福祉士の資格取得を断念する人も増えていると聞いています。
しかし、介護職の質の向上や専門職としての地位の向上を目指すためには、こういう研修を受けて知識を高めるのは良いことであると考えます。
介護福祉士の国家資格の取得を目指す人、また介護の現場でしっかりと役に立つ知識をつけたい人にとってこの研修は、450時間という長丁場となるため、自分の生活に合わせ無理なく受講できる手段を選ぶことが大切です。