カイゴSHOCK

介護職の介護職による介護職のためのブログ

カイゴSHOCK

介護職の労働環境を改善するにはどうすればいいの?

f:id:gachiribito:20180531210343j:plain

介護職は、基本的にどこの事業所や施設でも人手不足の問題が継続して課題になっています。介護業界の労働環境は、働く施設や事業所によっても違いはありますが、他のどんな業界と比べても、決していいとは言えない現状です。

その労働環境の過酷さから、退職し他の施設や他業種に転職していく人も少なくありません。何故こんなにも介護職の労働環境は改善しないのでしょうか。

介護職の労働環境が改善できない理由

介護職の労働環境については、まず仕事内容に比べて給与が安いことが最大の理由と言われています。

しかしそれ以外にも人手不足や介 護職員の経験不足による介護の質の低下等多くの問題を抱えていて、これらの問題は全て負のスパイラルでつながっているのです。

職場での仕事の量と人のバランスが崩れることで、職場内の労働環境はなかなか改善できない状況が続いています。介護職の労働環境を改善するには、いったいどうすればよいのでしょうか?

国も動きだしている!介護職員処遇改善加算制度とは?

日本社会には「2025年問題」と呼ばれる社会問題が待ち受けています。いわゆる団塊の世代と呼ばれる人たちが、75歳以上になり、超高齢社会のピークを迎えるのです。

現在介護職員の人材不足は、深刻な状況が続いていることを受け、国が作った制度が「介護職員処遇改善加算制度」です。

加算の背景には、もともと介護職員の給与が低すぎるという問題が根本にあり、介護職員の給与を上げることで、意欲のある介護職の定着率をあげたり、新たに介護職を目指す人を増やすことを目的としています。

しかし、これで一気に問題が解決される訳ではないことは、誰もが感じていることでしょう。

労働環境を改善するために考えてみた!

現場で働く介護職も、人手不足のために、有給休暇が取れないとか、労働時間が不規則になるといった様々な問題を抱えながら仕事をしています。だからと言って、現場の介護職が労働環境改善のために何かができる余裕もありません。

しかし今回、身近な介護職員に「自分達の職場の労働環境を改善するために、何か提案できることはないか?」と聞いてみたところ、面白い話があったので紹介します。  

企業内保育園(保育ルーム)を設置する

Aさんの意見
自分の職場は若い女性職員が多く、結婚~妊娠~出産~育休~育休明けという人が増える中、先輩ママ達が道をつけてくれたお かげで、自分も辞めることなく働けている。

しかし育休明けは、6時間の時間短縮業務で、その分他の人が、時間外労働してくれている。また子どもが3歳になるまでは夜勤なしだが、3歳以降は常勤で働くのはまず厳しい状況。保育園が隣接してあれば、安心して働ける。

Bさんの意見
シングルマザーで2人の子どもがいる。保育園は午後6時以降は、延長料金を取られてしまいます。就業時間が5時半なので、迎えはいつも6時過ぎ。施設に隣接して保育園があったらいいと思う。

夜勤専門の職員がほしい!

Cさんの意見
子どもがまだ小さいため、夜勤の際にはどうしても自分の親に面倒を見てもらうことになる。正社員だし夜勤のある職場で働く限りは、夜勤もやむを得ないが、可能であれば施設に夜勤専門の職員を入れてもらえたら負担も少なくなると思うし、利用者さんにとっても安心だと思う。

Aさんの意見
自分も、子どもが3歳になったら常勤で働くのは無理だと言ったが、もし夜勤専門の職員が入れば、自分のような子育て中の女性介護職も辞めずに済む かもしれない。

このような前向きな提案が、若い女性介護職から出たことに、正直びっくりするとともに、頼もしく思えました。

まとめ

現在介護の現場で働いている人の中には「可能であればこの仕事を続けて働きたい」と考えている人が多くいます。それだけに、高齢社会に向けて働きやすい環境作りが急務であり、何らかの具体的な対策が求められるところです。